ゴンドラがあるため、夏に気軽に楽しめる2,000m級の高山として人気の入笠山。冬は「スノーシューで雪山に挑戦してみたい!」と思っている初心者にもおすすめの山です。今回はスノーシュー体験したときの、レビューをお届けします。
入笠山とは?
入笠山は長野県中西部にある、標高1,955mの山。1,780mの山頂駅までゴンドラで行くことができるため、夏は高山登山の初心者でも手軽に行きやすいと人気です。入笠湿原では数多くの高山植物を見るこことも。冬は「富士見パノラマリゾート」というスキー場として、ウィンタースポーツを楽しめます。
都心からアクセスしやすく、八王子から90分、横浜から130分、静岡から100分、名古屋から150分ほど。最寄りの富士見駅からはシャトルバスが運行しています。
今回はスノートレッキングに挑戦!
「富士見パノラマリゾート」にはスキーやスノーボードをするために多くの人が集まりますが、実はスノートレッキングの入門山としてもぴったりの山です。ゴンドラ山頂駅から往復約3時間でトレッキングが可能。日帰りで気軽に挑戦しやすく、レンタルやツアーもあります。
今回は富士見パノラマリゾート→ゴンドラ山頂駅→入笠山ハイキングコース入り口→入笠湿原→入笠山→富士見パノラマリゾートのコースで回りました。
富士見パノラマリゾート→スノートレッキングコースの入り口へ
入笠山の入り口となるのは、スキー場でもある富士見パノラマリゾート。到着したらまずチケット売り場で、スノートレッキングコースの入り口まで行くためのゴンドラチケット)を購入します。
こちらでは道具がなくてもスノーシューが楽しめるように、レンタルを行なっています。スノーシューセットで、スノーシュー、ストック、ブーツのレンタルが可能。初めての人でもわかるように、装着の仕方を丁寧に教えてくれます。
ゴンドラでコースの入り口がある山頂駅までは約10分。天気が良ければゴンドラから、富士山が見えることも。降りるとすぐの場所に、スノートレッキングコースの入り口があります。
ここでスノーシューを身につけたらスタートです。
スノートレッキングコースの入り口→ヒュッテ入笠へ
最初に目指すのは看板に10分と表記のある入笠湿原。スタート地点の標高が1,780m、入笠湿原が標高1,734mのため、いきなり下りとなります。スノーシューの練習としてはありがたいですね。
ちなみにハイキングコース入り口からすぐのところに、「順路」という看板がありますが、こちらに沿って進むと入笠湿原ではなく八ヶ岳展望台に出てしまうので注意。入り口から右にそれず、まっすぐ進むのが正解です。
レンタルをする際に言われたように、足を高く上げ過ぎず進むと歩きやすいです。緩やかな林道をしばらく歩くと、入笠湿原入り口が見えます。
ニホンジカの侵入を防ぐものですが、冬季は開放されているようです。ここから一気に下ると、目の前に入笠湿原が広がります。
夏にはノハナショウブなどが一面に咲いていますが、冬は雪で埋めつくされています。左側は斜面になっており、ここではソリ遊びを楽しんでいる人の姿もありました。入笠湿原を抜けると山彦荘(冬季休業)があり、側にはトイレがあるため休憩ができます。
入笠湿原は標高1,734m、入笠山は標高が1,955mのため、ここから約200mのアップ。夏山であれば余裕ですが、雪の上だと疲労度も異なりそうです。
10分ほど緩やかな道を歩くと、夏は花が満開になる入笠花畑に到着。入笠花畑からでも、2〜3分先のヒュッテ入笠経由でも頂上に行くことができます。
今回はヒュッテ入笠を経由。いよいよ山頂へ向けて、本格的な登りのスタートです。
ヒュッテ入笠→入笠山山頂へ
標識ではここから山頂までは30分。今までと比べる明らかに急になった傾斜に、息が上がります。今回は入笠花畑を左に見ながら登れる道から進みます。
踏み足が深いところは、スノーシューでは少し進みづらいですが、基本的に歩きづらいところも迷うところもほぼありませんでした。振り返ると、途中で八ヶ岳や富士山が見えることもあります。
途中、岩場コースと岩場迂回コースの看板を発見。今回はスノーシューのため、迂回コースを選択します。ここからは山頂までは15分ほど。ラストスパートの登りはなかなかのキツさです。ほぼコースタイム30分ほどで、標高1,955mの山頂に到着です。
ご褒美は山頂での絶景!
山頂は360度さえぎるものがなく、晴れていれば絶景を望むことができます。まずは富士山。
赤岳をはじめとする南八ヶ岳、北横岳などの北八ヶ岳も見ることができます。
山頂では昼食を食べている人たちの姿も。たださえぎるものがないため、風が吹くと直撃。長時間滞在するためには、かなりの防寒が必要そうです。帰りは基本的にはピストンで、入笠花畑を通ると広大な景色を感じることができます。ソリで下山をしている人も多かったです。
山頂で昼食を食べかなった人には、ヒュッテ入笠荘経由がおすすめ!ここで有名なのが、なんといっても「ビーフシチュー」。数量限定の人気メニューのため、すぐになくなってしまいます。
ゴンドラチケットを購入すると、電話予約が可能(11:00まで)。確実に食べたい方は予約をして、下山後にゆっくりと立ち寄るのがいいかもしれません。
スノーシューだと下山はかなり下りやすく、50分ほどでゴンドラ山頂駅へ戻ることができました。ただ入笠湿原からスノートレッキングコース入り口までは行きに下った分、40mほど登ることとなり、疲れた体にはこたえました。近隣に「ゆーとろん水神の湯」という日帰り温泉施設があるので、下山後はゆっくりするのもおすすめです。
まとめ
スノーシューは登山よりも歩く速度が遅いため、ふだんよりもゆっくりと景色を見ることができる楽しみも。初めてで不安な人は、ツアーで基本を習うのもいいかもしれません。今年は入笠山で、スノーシューデビューをしてみませんか?